2026/6/5

揺れながら生きる

「頭では分かっているのに変われない」

「こうありたいのに、そうなれない」

「こうしたいけれど、あっちも捨てきれない」

そんな経験はないでしょうか。私は何度もあります。

人の心には、矛盾した気持ちが同時に存在することがあります。

変わりたい。でも怖い。
前に進みたい。でも今のままでいたい。

「悩む」ということも、そうした矛盾のひとつなのかもしれません。

カール・ロジャーズは、「ありたい自分」と「現実の自分」とのずれを不一致と表現しました。

このギャップが大きくなると、苦しさや生きづらさにつながることがあります。

私のカウンセリングでは、そのずれを一緒に整理しながら、理想と現実の間に少しずつ橋を架けていくような作業を大切にしています。

人は、頭で理解したからといって、すぐに変われるわけではありません。

分かっていてもできない。
できたと思っても、また戻る。

そうやって揺れながら、何度も考え、試し、少しずつ自分なりの方向性を見つけていく。

カウンセリングは、地味な作業です。
派手な変化がすぐに起こることは、むしろ多くありません。

けれど、その過程の中で、自分の見え方や悩みの意味が少しずつ変わっていくことがあります。

ダメだと思っていた自分。
傲慢さ、嫉妬、憎しみ、弱さ。

見たくない自分もまた、自分の一部です。

理想と現実の間で揺れ、迷い、悩みながら、それでも自分なりの一歩を積み重ねていく。

私自身もまた、その途中にいる一人です。

だからこそ、その歩みを少しでもご一緒できればと思っています。